水流について



今まで見よう見まねでミドリイシを飼育してきました。その中で太くて強い水流という考え方がありましたが、どうしてそれが必要なのかがわかりませんでした。訳も分からずこの水流を目指してきたことは事実ですが、実際に自分の水槽を見てみるとかなり弱い水流なのです。でもミドリイシは調子が良く、どんどん成長も認められます。

ここで疑問が湧いてきてしまいました。なぜ太くて強い水流が必要なのか?って・・・

この水流を作るには、

1.揚水ポンプを強いモノにする
2.パワーヘッド(PH)を沢山つける


等が考えられますが、デメリットも出てきてしまいます。

1.強力な水流によって底砂が削れてしまう
2.沢山のPHを買わなければならない
3.これが原因で水温上昇も考えられるので、冷却対策もさらに考えなければならない
4.調整が困難でお互いの水流がぶつかり合えば、共倒れになってしまう。


いろいろ調べてみると、決して強い水流が必要ではないようです。
結論から言うと、LRの組み方や満遍ない水流を考えることで、それほど強力な水流でなくてもトルクのある水流が出来ているってことみたいですね。
では、どうしたらこのトルクのある水流ができるのかを考えていきたいと思います。

私の経験から出てきた理想の水流は満遍なく行き渡る水流でした。この水流を作る為にレイアウトにこだわる必要があると思います。

1.LRは後ろの面には付けない
2.リフトアップする(LRの底上げ)
3.ふたつ山のレイアウトにする
4.LRは隙間が出来るように大胆に組んでいく


こんなレイアウトをした結果、見た目は弱く感じる水流でもトルクのある水流が作れているのです。特に揚水ポンプの排出パイプをどこに出すかはいろいろやってみなければわかりません。私のレイアウトの場合は、水面から斜め方向に出すよりもLRの裏面からガラス面に沿って、しかも水面と砂面の中間よりも少し砂面寄りから排水しています。この角度が一番満遍なく水流が行き渡ったからです。
砂面には十分な酸素を供給してやるためにも、均一で満遍のない水流を作ってあげましょう。

なぜ二つ山の方がいいと思うのか?
これは大きなLRの岩組を真ん中にひとつ作ったと考えてみて下さい。例えば水槽の前面ガラスの中央にPHを固定し、LRの中心に向かって水流を流したとします。LRに当たった水流は上下左右に跳ね返ってしまいます。しかし、これを二つ山にした場合はどうでしょうか?すんなり裏面まで水流が動きますよね。

ひとつ失敗したことがありました。
それはパウダーサンドを使わなかったことです。米粒大のサンゴ砂を使用したため、ナマコが砂山を作ってしまいました。パウダーなら水流で自然に平らになると思いますが、このサイズのサンゴ砂はなかなか崩れてはくれませんでした。サンゴの山が出来ればそこで水流がストップしてしまい、均一な水流を供給することが出来ません。ナマコはそれほど砂山を作らない種類がいいと思います。

最後に、レイアウトによっては弱くてトルクのある水流を作り出すことが出来ないケースも多いと思います。そんな時は是非強い水流を与え、強制的に淀みが出来ている部分には水流を送り込んであげましょう。

以上、水流について考えを述べさせていただきましたがいかがでしょうか?
最後にこれは私的考え方であるので、参考程度にしていただければ幸いです。