比重について



ミドリイシの飼育を始めて約7年ほど(現在2004年6月)になりますが、自然の海は1.023の比重なので、この数値に合わせるようにしてきました。しかし、飼育水はどんどん蒸発してしまい、特に冬場の蒸発量は凄いので常に足し水をしなければなりません。これが意外に面倒くさく、ひどい時には20Lほどの足し水をしたこともありました。そこでKNOPの自動給水装置を設置するようになりました。比重は1.026以上になっていたこともありましたが、自動給水装置でポタポタとRO/DI水を20Lほど入れても、特にミドリイシが調子を崩したことはありませんでした。

上述したように一般的に比重は常に上がる傾向になります。普通は一度比重を1.023に合わせたら、サンプにどれほど飼育水があるか目印を付けて、段々水分が蒸発してある程度水位が下がった時点で、目印を付けたところまでRO/DI水を補充してやれば比重は1.023に近い数値になると思います。だから余程いい加減な管理をしない限り、比重が1.023を下回ることはまずないような気がします。今回はリセットしたばかりで、比重は丁度1.023に合わせたところでした。そして20LのポリタンクにRO/DI水を入れ、いつでも自動給水装置が働くようにセットしておきました。ところが知らないうちに自動給水装置の弁が引っかかって、ポリタンクのRO/DI水が全てサンプに落ちてしまいました。ミドリイシの調子が一気に悪くなり、症状はKHが5dKHまで下がったような感じで、分かりやすい表現をすれば、ポリプの出ている状態の良いミドリイシを触ったときにポリプが引っ込んで、その部分が黒っぽくなったような感じです。ちなみに、ハナヤサイは問題ありませんでしたが、トゲが白化してしまいました。枝打ちした枝系のミドリイシはブラウンジェリーになり一気に白化しましたが、同じ枝打ちミドリイシのもうひとつは復活しました。何が違うのか良くわかりませんね。

この時の比重は1.021でした。自動給水装置はポタポタ程度に水が落ちていくので、一気に比重が下がったということではありませんが、ミドリイシは一気に調子を崩してしまいました。それだけ1.023を下回る比重の低下は要注意しなければならないと、今回初めて分かりました。本当に良い経験をしました。

現在かなり復活してきましたが、KHダウンしたときよりもかなり時間がかかったような気がします。1.023を下回るような比重は気をつけましょう!ミドリイシのダメージは想像以上でした。ミドリイシは多少高めの比重にしておいた方がいいかもしれません。

最後にこれは私的考え方であるので、参考程度にしていただければ幸いです。